路地の風景*赤い車体に白い帯
久方ぶりに、川越の「路地の風景」に目を留めた。
「赤い車体に白い帯」
路地裏を自転車で駆け抜け、街の中心部へ向かう途中、
私有地の片隅に、「赤い車体に白い帯」の
地下鉄「丸ノ内線」の車両が朽ち果てようとしていた。
建築物に限らず、
「廃墟」というテーマは普遍的なものかも知れない。
打ち捨てられた「廃墟」は、使命を終えたただの廃棄物ではない。
動かぬ身体から、重ねた歴史が、何かを伝えようとしている。
それも、いつかは途切れる瞬間が来る...。
この車両も、製造後半世紀を経ている。
どんな運命を経てここに辿り着いたのだろう...。
(この車両は、私有地内で管理されています。念のため....(^^ゞ)
東京都心の地下を、大きく弧を描いて往復していた車両です。
当時の鮮やかな赤い色とは趣を異にしていますが、白い帯と、
ステンレスの正弦波曲線の模様は判別がつきました。
400系ということならば、昭和32年から翌年にかけて38両だけ製造されたもので、その後、同じデザインの改良型である500系(客車のみの900系)が大量に製造されたそうです。
この車両が引退した時期までは材料がありませんが、確かに、このデザインが、地下鉄「丸ノ内線」の代名詞でした。
(川越市*石原町あたり)
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コメント
品川の男さん
コメント戴きありがとうございます。
このモデルの車両には、学生時代、社会人時代ともに世話になりました。川越の路地でバッタリと会った際は、何か他人に思えなくて...(^^ゞ
>ポイント通過時に車内灯が消えて非常灯に
>切り替わるのが面白かった記憶があります。
そう言えば、「第三軌条」にお世話になる、丸ノ内線と銀座線では、ガッタンと揺れて、一瞬車内燈が点くことがありました。銀座線の古い車両では、タイムスリップしたようでした。
>現所有者は払い下げを受けたのでしょうか。
>朽ち果てるのはもったいない気がいたします。
少し調べてみましたら、払い下げ後、現在14両が静態保存されているそうですね。「444」はその内の1両なのでしょう。
>ちなみにこの車両は、ブエノスアイレスあたりの
>地下鉄として現役だと聞いたことがあります。
131両も海を渡ったそうです。引き渡し時に、旧営団が整備の技術移転もしたそうなので、海の向こうでは、まだまだ行けそうかな。
気が向いたら、またお立ち寄り下さい。
どうぞよろしく。
landscape
投稿: landscape | 2006年8月23日 (水) 18:44
懐かしいですね。
私も半年ほど、通学に使ったことがあります。
ポイント通過時に車内灯が消えて非常灯に切り替わるのが面白かった記憶があります。
現所有者は払い下げを受けたのでしょうか。朽ち果てるのはもったいない気がいたします。
ちなみにこの車両は、ブエノスアイレスあたりの地下鉄として現役だと聞いたことがあります。
実際に乗った人の話だと、「池袋」「新宿」等の表示板もそのままで使われているとのことです。
いつかは乗ってみたいけれど、南米は一寸遠いですね。
投稿: 品川の男 | 2006年8月23日 (水) 10:44