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2009年3月 5日 (木)

雑感*東京中央郵便局のこと

鳩山総務大臣の指摘により、旧局舎のその文化遺産的な価値に再び視点が当たっていています。
昭和6年竣工のモダニズム建築として定着した評価があったものですが、JR側の出入口から階段を上り、何度か事務スペースにお邪魔したことがありました。その事業に特化した建物の空気感に触れることができました。

文化遺産としての復権は支持できるものの、その歴史は、鉄道の存在が欠くべからざるものであったことを考えると、その単体での存続という観点に止まらず、東京駅との一体的な景観として捉えることが重要であると感じます。(日本郵政の計画では「東京駅前広場からの景観に配慮して、できる限り保存、再現する計画です」との表現)

東京駅の保存は、単なる文化遺産ではなく、機能を維持したままの施設であることに意義を感じますが、東京中央郵便局の旧局舎としての保存もまた、その事業の一端を継続することが不可欠であろうと感じます。別な言い方をすれば、その意味で「現役」であることが、文化的遺産としての価値を不動のものとするのかもしれません。

東京駅は、周囲を高層ビルに包囲されてしまいました。
その駅舎やホームは、深い谷間の底に舞い降りた鳥が、翼を広げているようにも見えます。旧局舎側に低層なスペースが残れば、その一連の景観として、閉塞感が少しでも緩和されるような気もするのですが。

しかしながら、そこには郵政民営化の現実が横たわり、不動産の有効活用が、経営資源として有力視されるのも当然のことでしょう。

ここで不幸なことは、先の国会における民営化論議が、必ずしもその必然性を敷衍出来ないまま、事業の分割を伴って実行されたことかもしれません。未だ、四分社化の意義についても論議が尽きない中、事業経営における効率性の追求と、国民に対する全国ネットワークを基礎とした小口金融としての利便性や、安定した郵便事業の提供という組織命題の狭間で揺れているようにも見えます.

この潮流の中で、結果として国民が何を得て、何を失うことになるのか考えさせられるところです。

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