« 高輪*8月の第4日曜日 | トップページ | 川越まつり 2010 »

2010年9月 1日 (水)

高輪*路地の記憶

先の投稿に引き続き、短文を。

二本榎通りは、高輪警察署から高野山東京別院前を経て、先の投稿で触れた「はとや」の前を過ぎても、しばらく商店が続いていた。それは警察署前の書店に始まり、八百屋さん、バス停前の薬局、時計店、量り売りの味噌も商う酒屋さん、間口の小さな魚屋さんもあったような、薪炭店、新聞専売店、酒屋、和装店、電気屋、理容店、思い出せるのはこんなところだけれど、まだ、二本榎通り沿いに、そんな街の息遣いがあった頃のこと。

二本榎通りと桜田通りの間には、都営浅草線の高輪台駅に至る、その中通りがある。二本榎通りや桜田通りへの渡りの脇道を含め、古くからの家屋が連なる家並みには、その息遣いを感じさせる表情があったような気がする。特に樹木が繁茂する、夏の記憶を思い出す。その途中には、敷地から大きく伸び上がる樹木が、アスファルトに大きな木陰を落としているところがあった。
子供の見た目だけれど、通りに面して山小屋の様なファサードを有する住宅があった。後に捜して見たことがあったが、とうに姿を消していた。歯科医院であったようだが、確かな記憶ではない。その先には、大変古い佇まいのアパートがあり、一部にガラスがあしらわれた重そうな扉が、いつも半分開いていた記憶が残る。一度中の雰囲気を窺ったこともあったが、今思えば、大正から戦前にかけての匂いがしていたように思えてならない。アパート脇の桜田通りに下る脇道には、古い擁壁の湿気を含んだ空気感が記憶に刻まれている。

それは、二本榎通りや、その周辺の路地の奥に、同級生の家があった頃のこと。

.

|

« 高輪*8月の第4日曜日 | トップページ | 川越まつり 2010 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/152557/49310174

この記事へのトラックバック一覧です: 高輪*路地の記憶:

« 高輪*8月の第4日曜日 | トップページ | 川越まつり 2010 »