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2012年6月16日 (土)

雑感*都市の個性を探せば

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渋谷のターミナルに降り立ち、東横線の改札を出たところで、オープン間もない「渋谷ヒカリエ」の探訪に向かうことを思い立った。

渋谷ヒカリエ2階と渋谷駅を結ぶ新たな連絡通路(跨道橋)を経由するが、駅側からは僅かに、仮設と思われる仕様の部分がある。これから予定される、渋谷駅周辺の改造計画が、ここに線を引くのであろうか。

2階から4階まで、オープンエアが意識された構造を内包しているしていることに、やや戸惑う。構造的には地下3階から、地下駅の自然換気も企図された「アーバンコア」と呼ばれる特別な吹き抜けが作られている。とりあえず、東急シアターオーブのエントランスがある11階までを足早に覗いてみた。上層階のビジネスフロアーからの眺望は、想像力を動員するとしても、11階は大空間として、眺望が開けていた。

これから控える、渋谷駅街区の谷底地形を克服する大改造によって、渋谷駅周辺エリアの生活空間としての個性は、より明瞭になるだろう。そこで生まれる新たな高層ビル群の、個々の建築として果たす役割は何かと考える。ここでは、建築物単体の個性と捉えるよりも、交通機関と接続されている都市のユーティリィティ、大規模空間の機能的な集合体として見ることが自然なのかもしれない。過去のモダニズムの延長線も、そこを指し示している。

また反面、東京は、その都市景観としての個性を見出すことが難しい。11階からの眺望は、新宿方面には高層ビル群が林立しているが、目前に開ける眺望に、都市の顔は見えない。発展過程が、城郭都市にルーツを持つヨーロッパの都市とは異なり、幾たびかの再生と、高度成長経済の要求する変貌を遂げてきた東京には致し方ないところだろうか。東京は、江戸城の郭の遺構を基準とする景観があったかもしれないが、それは、今は息を殺している。その後、街を覆ったモダニズムの潮流も、今は痕跡として残るだけである。その点と点を繋いで、現在の脈動に至る歴史をイメージするのみである。

天望回廊(450m)からの東京のパノラマが話題の、東京スカイツリーにはいずれ行きたいと思う。しかしながら、日中のパノラマにはさほど魅力を感じない。夕暮れ時からの夜景に映る、光跡のシルエットを見てみたいと思う。それは、日中の姿が捨象された都市の景観と言える。

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