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2014年7月11日 (金)

いまできること

いわゆる危険ドラッグ(「脱法ハーブ」は名称として不使用となった)の吸引に端を発する事故の多発により、その濫用に関する問題意識が高まっている。政府は関係閣僚会議を開き、対策を協議したことが報道された。そこで明らかになった首相指示は 1.販売実態を把握したうえで国民への啓発活動を強化 2.海外の情報を活用して速やかに規制薬物を指定 3.できることは全て行う姿勢で規制の見直しを検討、の3点であるという。

潜在的な常用者の存在が懸念される状況では、今となっては当然のことばかりであり、現在における、その達成の程度が測られるべきところである。司法の対応として、事故の発生にともなう故意の認定も、明確化されることも重要だろう。

現状の把握、規制、摘発は進むことは想像できるが、最も危機感を持ち、速やかに実行するメリットを感ずることは、これから手を染めるかもしれない若年層の、危険ドラッグの吸引に対する忌避意識の醸成ではないか。それは、知識を端緒とするにしても、内在的な感性の問題に帰着することは想像に難くない。

成人に対する保健衛生、法制面での啓発とは別に、若年層に対しては、常用することの身体的、社会的リスクの現実を、より実体的、視覚的に指し示すことが、これを知識だけではなく、感性として受け止めること、ひいては危険ドラッグの吸引に対する忌避意識の醸成に直結させるのではないか。少なくとも生徒、学生には、学校のカリキュラムとして、機会を与えることは可能であろう。また、実践があれば、経験を共有すべきだろうと思う。

現代の若年層を取り巻く環境は、数多の選択肢を提示し、リスクを伴う選択肢だけを盲目的にシャットダウンすることは難しい。

しかしながら、情報の奔流に身を任せ、そのリスクについての明確な示唆を受けることのないまま、結果として、自ら身体的、社会的リスクを具現化するに至り、社会生活の上で、大きな遠回りをさせられるようなことは避けなければならない。危険ドラッグの吸引に対する忌避意識の醸成には、知識だけではなく、その感性を育むことが重要である。何事も、最終的な選択は個々人に託されるとしても、遅すぎたという後悔はさせるべきではない。

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